パイ日和・おまけ

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help リーダーに追加 RSS ゴースト『マリブNo.2』『シャルトリューズヴェルトNo.1』『タリスカー18年No.2』『ブラール

<<   作成日時 : 2008/02/07 22:31   >>

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京都で全国的に名を馳せているバー「K6」さんが昨年オープンさせた、パティスリー「ゴースト」さん。丸太町寺町を少し下がったところにあります。
オーナーがバー経営者だけに、生ケーキ類日替わりの8種類のほとんどにお酒が使われています(ケーキにはそれぞれカクテルグラスのマークが目安として付いていて、1杯〜5杯とだんだんアルコールが強くなるそうです)。このことがあまり強い触れ込みになってしまい、酔っぱらうほどのものを期待してやってくるお客さんが多いとか。
とはいえ、主体は香りを活かし、組み合わせた素材を活かすものとして使われていますから、下戸の方もご安心のほどを。
では、駆けつけ4個、てなところで。


●『マリブNo.2』(カクテルグラスマークが1杯) 径5.5cm 高さ4cm強ほど。
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“マリブ”はカリブ海のバルバドス産、ココナッツのリキュール。
お酒が使われていないものもありますが、お酒を使っているものなかでは一番弱いものです。

ココナッツ風味のホワイトチョコのムースの中に、アプリコット・マンゴーのジュレが射込まれています。トップと底の部分にライムでマリネされたパイナップル。
“マリブ”は本当に風味付けのみと言えるでしょう。風味だけが欲しくて、食感(ココナッツってキシキシしません?)が欲しくないから、代わりにリキュールを使ったという印象。ホワイトチョコのまろやかさとよく合っています。
なんと、アプリコット・マンゴーのジュレが半解凍状態でシャリッ! つ、冷たい。なめらかなムースのなかにあって、意外性のある面白い組合わせ方だと思いました。

この日は白いものがチラつく寒い一日だったのですが、お店の中は温かく、この真夏風のトロピカル趣味の冷たいケーキを楽しみながらいただけました。
それとも、酔っぱらって火照った身体に、冷たいデザート。という食べ方もありますね。これもいいなぁ。




●『シャルトリューズヴェルトNo.1』(カクテルグラスマークが3杯)  径5.5cm 高さ4cm強ほど。
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薬草酒の“シャルトリューズ”。
130種類ものハーブやスパイスが使われているそうですが、とくにバジルの風味が抽き出されています。

底に置かれている分厚いチョコレートスポンジがたっぷりチョコレートを含んでいてブラウニー風。ガナッシュ、グラッサージュとともにチョコレートの魅力をしっかり組み立てています。
その重層的なチョコの魅力に拮抗するように、シャルトリューズの淡いクリームが個性を発揮しているのです。
チョコレートの中から淡いクリーム色がのぞくとともに、バジルの風味が爽やかに匂い立ちます。洗練された香りの活かし方です。




●『タリスカー18年No.2』(カクテルグラスマークが4杯)  径5.5cm 高さ4cm強ほど。
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スコッチの名酒“タリスカー”の18年もの。
名高いスカイ島産のお酒で、ウィスキーに使われた樽を使って熟成されるので、これこそがウィスキーの香りと言われています。なかでも18年ものは希少で珍重されているもの。
お酒の香りをボトルから嗅がせてもらいましたが、ブランデーかと思うほどに香りの高さ、ほれぼれとします。

さて。タリスカーに漬けられたグリオットチェリーが主役のケーキ。ジュレも使われていて味の濃厚さをサポートしています。
チェリーの酸味とタリスカーの豊かな香り、アルコールのほんわかとした温かさのような感覚、それらがチョコレートの円い苦味とよく調和しています。

このケーキにしても、『シャルトリューズ』にしても、ボンボンショコラをプチガトーに変身させたような発想のケーキです。こちらはスポンジが薄いものでしたが、ガナッシュやカヴァーはほぼ共通のように思います。射込むものの違いで、がらりと変わるチョコレートの表情。似てるな、と思っても食べ比べてみて、正解。
チョコレートケーキで、本来チョコレートが主役のはずですが、主役をお酒に譲りながら、ちゃんと品のいい存在感があります。




●『ブラールNo.3』(カクテルグラスマークが5杯)  4.5×5cm 高さ4cmほど。
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リンゴの蒸留酒カルバドスの“ブラール”(ブラール家が100年以上、伝統製法を守りつつけているものだそうです)が用いられ、グラスマークは最高の5つ。
こちらでも、めったに5つのケーキは出されないそうです。

そう言われれば、よっしゃ受けてたちましょう、という気分になってくるっていうもんです。
さて、アルコール度はいかに。と勇んで口にしたのですが、ふむ、案外そうでもないな、というのが印象。といっても、これはアルコール度のこと。風味はとても素晴らしく豊かに広がっています。

ヘーゼルナッツ入りのスポンジ、紅玉のソテー、シナモン風味のミルクチョコレートのムース、カルバドスのムースから構成されています。表面にうっすら粉糖。
紅玉、ヘーゼルナッツ、シナモンの香りの饗宴。芳醇な香りのカルバドスがさらに全体を大きく膨らませています。リンゴだけでなく、シナモンともヘーゼルナッツとも相性がいいようですね。
軽やかで爽やかな味わいとも言えるケーキですが、スポンジに力があって、素朴な力強さを失わずに、それでいて洗練され味わいに到達させていると感じました。いいですねぇ。




●『ブラールNo.2』 4.5×6.5cm 高さ3cm 30gほど。
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こちらは焼菓子のブラール。フィナンシェに、ヘーゼルナッツプードルとブラールが加わったタイプです。
もう、のっけからブラールがぷ〜んと。後からほのかにヘーゼルが追い駆けてくるというところ。
しっとりとした焼き上がり。なめらかな口溶けと豊かな香りが楽しめます。





●『マッカランNo.1』 4×7cm 高さ4.5cm 80gほど。
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メープルシロップとクルミが使われているようです(昨夏に食べたので記憶が曖昧で…)。
もちろん、スコッチの銘酒マッカランも。でも、最後にふっと香る程度の軽い使い方です。
むしろ、メープルの奥行きのある甘さをさらに豊かに感じさせる役割というところです。





●『アーモンド&ローズマリー』 2.5×4.5cm 高さ1.5cm 20gほど。
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これはウィーン菓子で有名な“ヴァニラキップフェルン”の形ですね。
ホロホロとした柔らかな食感が忠実に守られています。
ローズマリーを加えたところが大人のアレンジ。薄い香りなので甘い香りに感じられます。
でも、羊肉の料理を食べているような錯覚に襲われる人もいるかも。なにを隠そう、この私です。




お酒を使うことで有名になってしまったことが、逆にもったいないと思わせるほどの素晴らしいバランス感覚の光るケーキたち。同じお酒を使ってどんどん新たなレシピを開拓(日替わり!)していく、オリジナルの創作力。毎日8個提供されるケーキのうち4個を選んで外れなし。焼菓子も充実しているし、この創作力のレベルの高さこそ讃えられてしかるべきだと思います。
作っているのは女性バティシエだそうですが、いまのところ名前・経歴とも秘密にされています。正体不明の“ゴースト”シェフです。
そういえば、こちらではお酒を使わないレシピのケーキのネーミングが“ゴースト”。付けるべきお酒の名前がないから店名をとのことですが、お酒の実体がない“ゴースト”とも取れますね。テーブルジョークの感覚が貫かれているようで、楽しいな。

立ち飲みですが、エスプレッソが200円、お酒が300円〜、というのも嬉しいサービス。この日のサービス担当の女性が、知識もしっかりしていて、しかも優しく気の付く方で、気持ちのいい時間を過ごせました〜っ。いえ、酔っておりません、念のため。

気分良くなったついでに云うと、いろいろなお酒のボンボンを作ってくれたらなぁ。きれいな箱に、100個ずらずらーっと並んでいたら、壮観。食べ(呑み)比べも知的な刺激で面白そうだし。
ははっ、作り手のゴーストさんは、そんな無茶なお願いにはどろんと消えたくなるかもしれませんけどね。



●『マリブNo.2』540円  『シャルトリューズヴェルトNo.1』540円  『タリスカー18年No.2』560円    『ブラールNo.3』540円  『ブラールNo.2』200円  『マッカランNo.1』450円  『アーモンド&ローズマリー』100円

●「ゴースト」
 京都市中京区寺町竹屋町下ル西側久遠院前町667-1  TEL075-222-8266  定休日/火曜

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