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ラパート『チーズケーキ』『カラメルとクルミのスポンジケーキ』『焼菓子/リンツァートルテ、スイス菓子』
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作成日時 : 2008/12/30 09:43
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東大阪市、近鉄奈良線瓢箪山駅の北5分たらずのところにある「コンフィセリー ラパート」さん。
食べ歩きが趣味だというのに、どうしてもこの町にはいいお店はないだろうと勝手に決め込んでいるところがあります。じっさい徒労に終ることを経験したことからくる、経験知。
でも、「ラパート」さんは嬉しい裏切りでした。こんなに質の高い、面白い品揃えをしているお店はそうそうあるものではありません。
年末の総轄として、まだ行けていない優れたお店、いい趣味を持ったシェフたちに謝りたいと思います。固定観念を捨てて、謙虚にお店巡りをし、もっともっといい出会いを繰り返したいのです。
では、08年最後は、「ラパート」さんのお菓子のご紹介とまいりましょう。
●『ピーターのチーズケーキ』 辺8.5cm 高さ5.5cmほど。
シェフの名前は、本来の発音はペーターだそうですが、親しみやすいように英語風のピーターで通しているようです。
フランス産のクリームチーズを使った、ベイクドチーズケーキ。
どこかスフレタイプを思わせる食感も兼ね備えているけれど、どっしりとした濃厚な味わい。軽さと重さを同時に達成しているタイプ。
チーズのアパレイユにはおそらくサワークリームも入っていて、爽やかな酸味があって、濃厚な割りにはスッキリした食後感。
土台のクッキー生地がまたよく出来ています。アーモンドキャラメルを食べているような香りがするので、アーモンドプードルも入っているようです。
薄くてボリューム的には小さな割合なのですが、はっきり存在感があります。
うん、繰り返し食べたくなるチーズケーキですね。
●『カラメルとクルミのスポンジケーキ』 3×8cm 高さ6cmほど。
下から、くるみ粉を使ったスポンジ、クルミのダイスが入ったカラメルクリーム、薄くガナッシュという順に、3度繰り返し。
さらに、もう一度スポンジ、クルミ抜きのカラメルバタークリーム、一番上にコーヒーのジュレ。
クリームに入っているクルミは一度プラリネにして砕いたもののようで、チャリチャリした食感。
クルミの風味の豊かさを満喫するケーキ。
誤解を恐れずにいうならば、チョコレートもコーヒーもあくまで添えられたものであって、味わいを深くし、奥行きを与える存在として働いています。
味の構成からいって、複雑な部分はなく、ごくシンプルなケーキですが、味わいの深さはとても印象深いと云えるでしょう。食感も工夫されているので、食べ飽きるということもなく、じつに完成度の高いケーキです。
いいですねぇ。胡桃好きなら、ぜひとも!
●『シナモンハート』 縦3cm 厚み1.3cmほど。
可愛いッ!
胸きゅん的お菓子ではないでしょうか。
味も、これまた、いいっ!
前回ご紹介した『バスラーレッカーリ』と似た食感です。
あれほど弾力はないけれど、やはり蜂蜜を使った生地のよう。ふふふっ、なぜだか和菓子の落雁を思い出してしまいました。
シナモンの香りが爽やかで涼やかで、スキッとした風味。表面のアイシングの甘さ。
ハート4つで、四葉のクローバー……幸せを運んでくれるお菓子。
プレゼントすれば、友達の顔がパッと晴れやかにほころぶこと請け合います。
●『トーテンバインリ』 1×1.2cm 長さ6.8cmほど。
マダムの恵子さんの一番のお気に入りとか。
うん、それも頷ける、痛快な食感とナッツの芳ばしさ。
イタリア菓子で有名になったカントゥッチなどのビスコッティを思わせる固さなのですが、彼の地のものが2度焼きで、気泡が多いのに比べて、これは生地が密でもう少しリッチ。
しかも、まだどこかに水分を含んだ感じが残っているので、1度焼きだろうと思います。元々の生地の水分をぎりぎりまで減らした固い生地を作って焼いているのでしょう。
ナッツはアーモンドとヘーゼルナッツ。とくにヘーゼルが盛り沢山。
細いクッキーをリズム良く、カリカリカリッと噛んで行く快感は、立ちのぼる芳香と共に、脳天直撃の強烈さを備えています。素晴らしい!
●『リンツァートルテ』 径7cm 高さ2cmほど。
これはもうお馴染みの、オーストリアはリンツ発祥のお菓子。
こちらのものは、クレーム・ダマンドの部分にヘーゼルナッツのプードルとスパイスが入っています。
フランボワーズのジャムはラパートさんの故郷、スイス産を使用。
たっぷり甘いお菓子ですが、フランボワーズの鮮やかな酸味とタネの食感、スパイスの香りとヘーゼルの奥行きのある香りが一体となって、満足感の高いいいお菓子に仕上がっています。
そうそう、生地が均一に1mm厚という極薄に仕上げられていることを付け加えておく必要があります。
前回、手は日本人ほど器用じゃないと書きましたけど、器用な所では物凄く器用、ということに今頃になって気が付きました。
●『バターケーキ(フルーツ)』 16.5×5.5cm 高さ7cm 300gほど。
普段からチョコレート、オレンジなど何種類もバターケーキを焼いているのですが、これはクリスマスの臨時バージョン。
例年、シュトーレンを焼いているそうなのですが、これまであまり売れなかったことと(きっと美味しいと思うんだけどなぁ)、クリスマスケーキの準備に追われたことが重なって、今年は取り止め。
その代わりシュトーレンに使うはずだったスパイスを使って焼いたのが、これ。
しっとりとした食感の甘い生地に、干しイチジク、レーズン、オレンジピール、それにプルーン、細かなダイスのクルミ、ヘーゼルナッツなどが気前よく入っています。
切り分けたピースごとに異なったフィリングで味わいの目先が変わって、1本すぐに食べてしまった、なんとも困ったケーキ。
ぜいたくに美味しすぎます。
スパイスの香りとともに、グランマニエかなにかのリキュールの甘い香りも一層豊かな感じで食欲をそそります。
穏やかな気持ちになるような、ケーキ。紅茶を淹れて、窓から澄み渡った空でも見ながらうっとりと食べたいですね。
今回、ラパートさんはクリスマスケーキに追われていて、あまりお話できずに、マダムの恵子さんからお話を聞いてきました。
彼女も、初対面からすぐに親しくなれるオープンマインドな人柄。お店の明るさ、気さくさは恵子さんのおおらかさも寄与しているようです(なお、ご本人から聞くよりよく分かります。ペーターさん、日本語はまだ完璧ではなくて、時々、ドイツ語、英語まじりになるので、こちらの語学力の不足もあって、ね)。
スイスの実家がペンションを経営していて、そのすぐ近くにあった250年も続いたレストランも曾お婆ちゃん代からラパート家のものだったとか。お二人が結婚された時にはもう閉められたあとだったようですが。
それで、ペーターさんは16歳のときからケーキ作りの手伝いをはじめていて、長いキャリアを持っているのだそうです。スイスでは、スイス航空のケイタリングのデザート部門シェフを務めていたそうですから、実力をしっかり蓄えたすばらしいパティシエ。
ファンが増えるに従って、もっともっと本領を発揮してくるのでしょう。懐が深そうな気がします。
●『ピーターのチーズケーキ』462円 『カラメルとクルミのスポンジケーキ』399円 『シナモンハート』180円(4個入り) 『トーテンバインリ』180円(5本入り) 『リンツァートルテ』250円 『バターケーキ』1260円
●「コンフィセリー ラパート」
東大阪市旭町20-26 TEL0729-81-3528 定休日/月曜
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