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zoom RSS ショコラトリー&パティスリー エメラ(14)『チョコレートのお菓子4種/ヌガティーンブリュッセル、ク

<<   作成日時 : 2017/03/08 18:32   >>

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奈良、近鉄奈良線に燦然と輝く宝石のようなお店、それが富雄駅の南すぐの「ショコラトリー&パティスリー エメラ」さん。
2013年秋に2代目シェフに就任して以来、藤原尚樹シェフ独自の世界を構築することに躍起になってきましたが、3年を経過し、評価も伴い、ようやく肩の力が抜けてきたようです。


●『ヌガティーンブリュッセル』  80gほど。
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手にもって、口へ運べば…… わぉ、カリッッコリッ! 痛快だぁ。

アーモンドと胡桃の小気味いい歯ざわり、そしてたっぷりのチョコ、嗚呼なんて美味しいのでしょう。

大きく1枚に焼いてチョコレート掛けをして適当に割って、同じ目方になるように大小取り混ぜて詰め合わせ。形が不揃いのラフさが、かえって普段着のお菓子っぽくって愉しいですね。

ヌガティーヌとは、アーモンドなどのナッツ類をヌガーで和えて固めたもの。カラメルで和えたプラリネと出来上がりはほぼ同じと思っていいでしょう。
芳ばしく食感のいいヌガティーヌにチョコレートを掛けた、このヌガティーヌ ブリュッセルは、シェフが修業したベルギーの街角でよく売られている定番のものなのだそうです。

藤原シェフはよく焼き込んでほろ苦さの出たヌガティーヌの、野性的と呼びたくなる力強い味わいに、カカオ分41%のミルクチョコを掛けています。これがわりと甘さ控えめで洗練された美味しさ。ふうぅ。

日常のお菓子の中に、強さや繊細さの独自の味わいが盛り込まれ、本能的な部分と知的な部分を同時に満足させてくれるお菓子に。
しかも美味しさのストライクゾーンにぴたっと着地していて、うんうん、お見事!



●『クロカンフリュイセック』   80gほど。
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こちらはドライフルーツ(オレンジ、レーズン、アプリコット、無花果、クランベリー)をフィヤンティーヌと合わせたものに、ホワイトチョコ掛け。

クロッカンという名前ですが、フィヤンティーヌは細かく砕かれてチャリチャリと繊細な食感。
当然といえば当然なのですが、ホワイトチョコとドライフルーツの相性の良さに脳天を打たれてしまいます。ひゃあ〜!

出会う果実ごとに異なる香りが華やかに立ち上り、万華鏡のように愉しく、目くるめく味わいが変幻。
単純にもうそれだけで参ってしまいます。白旗。はいはい、お見事でございます。

シェフも美味しいドライフルーツが手に入ったから作ってみたと言っていますから、本人も参っているのでしょうね、きっと。
いいな、いいなぁ、これも!



●『ショコラショー』  サイズ測り忘れ
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藤原シェフはクーベルチュールを下ろすのはプラリネ(ボンボンショコラ)を作る時に決めています。

チョコレートは何度でもテンパリングし直せるというのが一般常識ですが、シェフの繊細な神経で見ると2度目のテンパリングでは艶が落ちる気がするとのこと。
それで、2番のチョコはガナッシュに使ったり、ショコラショーに使ったりということになるのだとか。

レジ横の焼きっぱなしコーナーに鎮座している、金色に輝くショコラショーの機械、小さくてちょっとままごとみたいで可愛いのなんのって。
本場ベルギーで購入したそうですが、しばらく見蕩れてしまったくらい。
そこへカカオ分64%のチョコと沸騰したミルクと生クリームを加え、くるくると回って撹拌、保温をしています。

滑らかな口当たり、豊かなコクと香り、どっぷり浸りたくなるような甘さ。
身体だけでなく心も温めてくれるような心地よさです。冬にはやっぱり飲みたくなりますね。

お好みでクレームシャンティをサービスしてくれますよ。
となりにワッフルも置いているので、両方購入して、浸して食べるのもいいかもしれないな。



●『サブレショコラ』  径5〜5.2cm 厚み0.7cmほど。
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うーむ。はたと、困りました。

………… だって、だって、クッキーでこれほど心騒ぐとは!! 絶品だったからです。

ココア風味のサブレにミルクチョコを掛けているだけのことなのですが、途方もなく美味しく気品の高さにひれ伏す思いです。
ほとんど感動ものなのですが、その感動の正体を突き止めようにも、全面的に打ちのめされてしまっていて、冷静に分析するのを拒みたくなるほど。はぁ。


こんなに素晴らしいお菓子は、じつは書き手泣かせ。集中力を振り絞って、ちょっとこのサブレに迫ってみましょうか。
まず、この薄さがいいのです。全面をチョコレートで覆っていますからサブレの厚みはわずか4〜5mmほど。サブラージュが念入りに施され、砂粒は砂時計の砂のように繊細微妙。気品ある味わいを生み出す核心かもしれませんね。

冷えていると表面のチョコがパキッと小気味良く割れ、後はサブレがサクサク、サラサラと流動状態になったチョコを巻き込んで行きます。
暖かいところで食べるとチョコは食感をなくしますが、香りがよく立ちます。

そうそう、サブレにも特有の香りが。ココアの匂いを消すためにヴァニラが使われているのかなぁ。奥床しいというか懐かしいというか、うっとり。
が、これが、チョコレートのアロマの中に溶け込んできて…。混然一体となり、しばし陶然としてしまうほど。
上等のお菓子を作ろうとすると、ココアではなくチョコレートで、となりがち。
そこをココアに止めて、サブレの食感の良さを保ち、香りの微差で存在感を際立たせているのです。
と、推察いたしましたがどうでしょうか。
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とまれ。パキッ、サクサクという食感の落差、香りの重層性。
小さいお菓子に込められた少しも押し付けがましさのない妙なる味わい。

いつもは謙虚の塊のような藤原シェフが珍しく「自信作です」と言い切ったことも、納得の完璧さ。
もうなにも言うことがありません、excellence!





ショコラティエとしての腕を見込んではいましたが、日常的なお菓子にこれほどまでに、繊細かつ愉しいアイデアを盛り込んで、独自の藤原ワールドを展開してくれるとは。
「パイ日和」でご紹介した『フィユテショコラ』(チョコパイ)を筆頭に、チョコレート菓子の多彩な顔ぶれ。ほとほと、参りました。
あれもこれもすべては、一年中、夏でも繊細華麗なプラリネを作りつづけているショコラティエの鋭敏な神経が働いているからでしょう。



●『ヌガティーンブリュッセル』520円   『クロカンフリュイセック』500円  『ショコラショー』250円  『サブレショコラ』600円  (※外税)

●「ショコラトリー&パティスリー エメラ」
  奈良市富雄元町2-6-40  TEL0742-44-6006  定休日/水曜  営業時間/11:00〜20:00(平日) 11:00〜19:00(日祝)

  ※ブログ「パイ日和」では、こちらの新作チョコパイをご紹介しています。

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