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zoom RSS コートドール(2)『赤ピーマンのムース』『桜マスの燻製』『ホワイトアスパラガス』『マナガツオのムニエ

<<   作成日時 : 2017/06/19 20:34   >>

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ご存知、フレンチの巨匠。初夏ならではのメニューが食べたくて再訪。
なお、写真はアラカルトを二人でシェアしたもの。一人前は今どきとしては結構なヴォリュームだ。
(※この項、クボタ)


●『赤ピーマンのムース』
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看板メニュー。

「ランブロワジー」でベルナール・パコーとともに開発した思い出の品。
われわれにとっては「十皿の料理」を読んで以来、25年間の憧れの的。

12月に訪れた時には季節外れということで、今回の訪問が決定的となった。
今、農産物に季節が無くなってしまっているが、本当の旬でなければやはり生彩を欠くらしい。お客に指摘されてから旬の時期にしか出さなくなったとか。鋭い人もいるものだね。

裏ごしした赤パプリカのピュレに、シャンティとゼラチンでムースに。トマトソースが添えられている。
ねっとりトロリとした食感とともに、パプリカの香りに満たされる。生クリームの味わいにパプリカが少し隠される部分もあるけれど、この滑らかさと引き換えなのだから致し方ないところ。
総合的に味のランクは上がっていると言えるだろう。しばし陶然となる。

その酔いを醒ましてくれるのがトマトソース。その日のトマトの状態によってビネガーを増減するそうだが、トマトの個性を失わないレベルで、いかにもトマトらしい味わいにしつつ、キリッと爽やかさを増すことによって立体的な味わいに。

同じ茄子科の2つの野菜の対蹠的な性格を見事に一皿に。色合いの統一も美しく、やはりエバーグリーンのメニュー、さすがです。
最初メニューになかった時にはガックリきたけれど、付出しで出ると聞いて一安心。お店にとっても外せない皿なのだね。



●『岩手久慈産桜マスの燻製 香料をふって』
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マスは皮を剥いてヒッコリーで瞬間燻製。表面がうっすら白く曇る程度。

皿にスパイスが撒かれている。
ナツメグのように感じていたのだが、聞いてみるとカルダモン、コリアンダー、ホワイトペッパーを一つのミルに入れて挽いているそうだ。こちらの定番の組合せだという。
給仕の人も「自宅でもスモーンサーモンなんかにこの3種を振るだけで評判いいですよ」とのこと。さっそく、我が家でも真似してみたが、たしかにいいね。

付け合わせはキュウリのラビゴットソース和え。
燻製香はほとんど無く、ミキュイのマスをスパイスで食べるといった趣き。マスのねっとりとした食感にスパイスがキレのいい味わいをプラスしてくれる。
キュウリは繊切りを湯通ししているのだが、シャキシャキとした食感が残っていて小気味いい。
付け合わせがただの飾りでなく、一皿を完成させるための重要なピースとなっていて、丁寧に作られていることに感心する。とても美味しい。



●『茹で上げホワイトアスパラガス ドレッシングソース』
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きれいに皮を剥いて、20分余りも茹でるのだそうだ。さもありなんという太さ。

北海道産でも太さだけで言えば同等のものはあるそうだが、味わいの力強さがないという。それで、ロワール産の空輸。

白濁したドレッシングソースが添えられているが、テーブルで岩塩を少し挽いてくれる。
中生代ジュラ紀のものだそうだ。時代によって味わいがどう違うのかは知らないが、この塩はともかくミネラルが豊富で甘い。

アスパラは穂先の柔らかいところから食べ進んだ。穂先は甘く、根元に近づくとややほろ苦さのようなものを感じる。この季節ならではの香りに満たされて幸せな気分。

ソースがオランデーズなどの濃いものではなく、素材そのものに任せているのもいい。塩で甘味が増して感じるというレベルの変化で十分に楽しめる。
5月も末だったので諦めていたメニューだけに、出会えた歓びも大きかった。



●『長崎産マナガツオのムニエール マスタードソース』
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フランス料理では往々にして魚の皮は剥かれてしまう。

斉須シェフは場合によりけりとの話なのだが、今夜はマスにつづいてマナガツオも剥いてしまった。
この魚は青魚と白身の両方の良さをかねそなえたところが個性だと思うし、皮にこそ青魚らしい香りを秘めている。

もちろん美味しくは食べさせてくれるのだけど、ムニエル、マスタードソース、付け合わせのグリーンアスパラ、と揃ってあまりにもストレートな料理で、残念ながら物足りなかった。
前菜のホワイトアスパラに対してグリーンアスパラで押して来るところに面白みはあるのだけど。



●『国産牛しっぽの煮込み 赤ワインソース』
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“ブレス産仔鳩”が売り切れてしまったので、やむなく前回に引き続き、またしても選んでしまった。

味を明確に覚えている間のリピートにもかかわらず、ちゃんと満足できるのだから、その味の完成度の高さが分かろうというものだ。

それにしても、下ごしらえの時にも塩を当ててなく、赤ワインソースの味わいだけでまとめてしまうというのには驚かされる。





●「フューグドネナン2004」
10万円を超えるワインがズラリと並ぶリストの中で、数少ない1万円以内のものからの選択。
こちらのソムリエ氏の偉いところは、最底辺のワインであってもリストに載せた自店のワインである以上は、客のセレクトを言葉を極めて誉めてくれること。過剰にならず冷静にワインの長所を説き、選んだ料理とのマリアージュの可能性をほのめかしてくれる。とても気持ちがいい。
重厚なタンニンを感じさせつつ新鮮な甘味も感じられる。デカンタするほどに甘味も香りも華やかになって行く。ベリー系とわずかにピーマン、微かに皮。値段の割にハイクラスの味わいだった。



●『ルバーブのスフレ』(2人分から)
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こちらのデザートはかなり甘味が抑えられていて、食後に供されるミニャルディーズまで甘さを待たなければならないと思っていた。ホテルに帰ってから深夜に本格的にデザートをと思い、買い置きもしていた。

ところが、スフレともなるとさすがに砂糖を減らせないようでしっかり甘い。
その甘味をベースに、ルバーブの青いような香りとキリッとした酸味が駆け足で過って行く。

軽快を究めた味わい。アレグロドルチェといったところか。どんな曲にこの表情記号が付いていたか調べるとするか。



画像突出し、パンとバター、食後の飲み物に添えられるミニャルディーズなど、注文していないものには料金がない。おもてなしのサービス。
その代わり水も有料。きっぱりとしていて気持ちのいいサービスシステムだ。

マネージャー、給仕とのちょっとした会話も愉しく、今宵も満足の夜となった。





●『赤ピーマンのムース』付出し  『桜マスの燻製』4800円  『ホワイトアスパラガス』5200円  『マナガツオのムニエール』5500円  『国産牛しっぽの煮込み』5800円  『ポムロール/フューグドネナン2004』8500円  『ルバーブのスフレ』2人前から@1200円  『コーヒー&ハーブティー』@700円  (サービス料10%・消費税8%)  合計39,916円

●「コートドール」
  東京都港区三田5-2-18 三田ハウス1F  TEL03-3455-5145  定休日/月曜、第2・4火曜  営業時間/12:00〜14:00  18:00〜20:30

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