オンコー アン マタン (2) 『パネトーネ』『シュトーレン』

兵庫県西宮市、阪神香廬園駅から南東に6、7分のところにある「オンコー アン マタン」(Encore un matin)さん。
ここへ来るとなぜだか楽しくなるのですね。ガラス張りで明るい店内。マダムの路子さんの朗らかさ。機嫌良く口笛吹きつつ~♪のシェフ・ペゲロさん。そして時おり顔を見せる、まだ幼い二人の子供。アットホームなくつろぎが空間を満たしています。
毎日食べるためのパンなのだから、こういう雰囲気で仕事をするのが似合っているのではないでしょうか。パンは不機嫌に意地悪く捏ねるとすぐに美味しくなくなるというのだから、なおさら。ペゲロさんが口笛を吹いていたら美味しい“しるし”。いつもより多めに買って帰ろう、あはは~!

さて、♪もぅいくつ寝るとぉ~♪ クリスマスが来るのでしょうか。
店内にはクリスマスツリーも飾ってあって、気分も高まってきました。では、イートインしたクリスマス菓子をご紹介しましょう。



● 『パネトーネ』(写真右) 幅4cm 辺4.5cm 高さ13cm(1/4サイズ)ほど。
画像
どういうわけか、ビッシュドノエルではなく、お隣イタリアのパネトーネ。
南フランスでは普通なのかな、と思いきや、スーパーでイタリア産の箱詰めのものを売っている(日本でも売っているアレ)くらいで、町のケーキ屋さん、パン屋さんはビッシュ一色だそうです。

ペゲロさんヨーロッパ中のパンやお菓子を作りたいのだから、むしろ当然というところなのでしょうね。

レーズン、ドレンチェリー、オレンジピール、レモンピールが入った、よく醗酵させたブリオッシュのようなもの。トップの表面に、ぱらっとあられ糖。
生地は粉、砂糖、牛乳、イーストで元種を作って、生地と合わせて本醗酵という手順に入っていきます。

こだわるお店ではイーストではなく、イタリアから取り寄せたパネトーネ菌を使っているのですが、シェフは“普通の人には違いが分からないと思う。むしろ、原典に忠実です、というコマーシャルメッセージなんじゃないかな”と意に介さない様子。

表面は焼き色がついていますが、なかは、指で割けるほどふんわり。パサッとした食感だけど、なめらかで口溶けがいい。
オレンジの香りが品良く漂い、醗酵の香りも豊か。贅沢ですね。いいなぁ、これ。

1/4サイズを一切れ食べただけだけど、1個丸ごと欲しくなるパターンだなぁ。君子危うきに近寄っちゃうもんね!



●『シュトーレン』(写真左) 7.3×11.8cm 厚み1.3cm(カットサイズ)ほど。

ドイツのお菓子。こちらはフランスでもアルザス地方へ行けば、当たり前に見られるそうです。

中に、マジパンの棒を通すスタイル。
レーズン、ドレンチェリー、オレンジピールのドライフルーツはブランデー、ラム酒、キルシュ、ヴァニラで1週間ほど漬込んで使っているとのことです。

大事にそっと口に運ぶと……おっ、いい香り。独特です。
カルダモンとナツメグを爽やかに香らせているのです。このスッキリとした爽やかさは特筆もの。
技と呼ぶべきでしょうね。ふぅむ。

さらにパン屋さんならではの、グルテンを出した引きの強い生地。これも独特。

はっきりした個性が感じられて、品良く目立っています。甘さは控えめだし、香りはスッキリと上品。
一切れで、大好きになりました。
来年は1本買いだな、と心に誓ったのでした。

年間通じてカットしたものを出したいとのことなので、上質なおやつタイムにもいいでしょうね。



画像
通うほどに好きになるお店というのがありますが、まさにここがそんな魅力に溢れたお店です。
品揃えにも、味にもハッタリのようなものがなく、肩の力が抜けているし、粉の味わいがベースにある安心感でしょうか。
それと、人柄も。路子さんのフランクさも素敵だし、ペゲロさんのフランス人らしい一言居士ぶりも嫌みがなく大好きです。

カウンター7席ほどあって、今回、コーヒーと紅茶とともにいただきました。
パンやお菓子を買って食べることもできるし、お得な『朝食セット』『ランチセット』『ティータイムセット』なども揃っています。
夙川の木々を楽しみながら、散歩がてら ふらふらと通うことになりそうですね。



●『パネトーネ(1/4)』200円  『シュトーレン(カット)』180円 ホール1750円
 『イートイン/コーヒー、紅茶』@200円  

●「オンコー アン マタン」
 兵庫県西宮市川添町4-2  TEL0798-42-8544  定休日/月曜