シャルパンティエ マツイ (1) 『プラリーヌ』『塩キャラメル』

大阪府岸和田市、JR阪和線・下松駅近くの「シャルパンティエ マツイ」さん。2010年オープンのパティスリー。当ブログには初登場です。
シャルパンティエ(charpentier)とは、大工さんのこと。シェフのお父さんが大工さんで、亡くなってからその偉大さに気が付いたとか。想い出のために店名に用いているのだそうです。
松井シェフ本人は大工の棟梁の厳ついイメージはなく、にこやかな人。
そうそう、お店に入ってすぐに、厨房から弾んだ話し声と朗らかな笑い声が。伸び伸びした雰囲気です。
こういうお店での買い物は楽しく、食べるときまで明るい気分になりますね。


●『プラリーヌ』 径6cm 高さ3.8cmほど。
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アーモンドとヘーゼルナッツのプラリネバタークリームを堪能するためのケーキ。
合わせているのは薄いジェノワーズ生地が2枚。

なんともシンプル。

生地は保形上の必要から使っているのであって、あくまでもバタークリームのなめらかな口溶けに焦点が当たっています。
だからジェノワーズは驚くほど口溶けのいいもので、一瞬でクリームと同化してしまいます。

プラリネの甘さとナッツの芳しい香りが充満しているといったところ。濃厚な味わいをラム酒でさらに強化しています。

サイドに貼付けられたプラリネを砕いたものが、口の中で弾けて、ますます香りが高く、食感は楽しいし、いい効果を発揮しています。




●『塩キャラメル』 4×8cm 高さ4.3cmほど。
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おっ、想像していた以上に、強い味。
ファミリー向けでは禁じ手といえるほど。

松井シェフの本来的な指向が窺えるケーキと言えそうです。

ゲランドの塩を使った、塩キャラメルをムースにしています。
塩はやや強め。キャラメルはかなり強く焦して苦みを強調しています。ムースに使うゼラチンもかなり強めで、ねっとりと絡み付く食感。

下の層は、クルミのローストがごろごろ入ったブラウニー。こちらはごく常識的な味わい。

塩キャラメルの苦しょっぱさはかなりのもの。ブラウニーとの比率が逆でも良かったのでは、と思うほどに強いのです。しかも、ねっとりと舌に絡むのですから、一層濃厚に感じられます。

ブラウニーの味わいがどうしても平穏に感じられてしまうほど。この平穏さで受け止めてくれなければ、食べにくいケーキになっていたでしょうね。
ホッとした安心感とともに、苦しょっぱさの補色として、甘みが口に残るところがいいところです。




今回のご紹介は、松井シェフが隅に置けないパティシエであることを伝えるために、やや攻撃的なものに絞ってみました。ファミリー向けのレパートリーはあえて外しています。
ファミリー向けの中心的なレパートリーである、シュー、プリン、ショート、ロールといったものは当然揃っていますから、ね。でも、こういった定番もなんだか気になりますね。



●『プラリーヌ』380円  『塩キャラメル』400円

●「シャルパンティエ マツイ」
  大阪府岸和田市下松町1-15-3  TEL072-493-3379  定休日/火曜

※ブログ「パイ日和」では、このお店のパイ&タルトを紹介しています。