ジヴェルニー(1)『キャラメルポワール』『グリオットピスターシュ』『フォレノワール』

兵庫県西宮市、阪急電鉄甲陽線・苦楽園口駅から、夙川の東側沿いの道を北へ2、3分のところにある「ジヴェルニー(GIVERNY)」さん。2013年10月13日にオープンしたばかりの新店です。
では、さっそくケーキのご紹介とまいりましょう。


●『キャラメルポワール』   径6cm 高さ6.5cmほど。
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生地がビスキュイキュイエールなので、洋梨のシャルロットの変形版と考えていいのですが、ちょっと意外な変わり物。

なんと生地に、松の実を粗く刻んだものが入っているのです。

松の実は子供の頃から親しんだ好物ですが、寡聞にしてこれを使ったケーキでパッと浮かぶのは“松の実のタルト”くらいしかないですね。

キャラメルのムースと洋梨のムースというシンプルな組み合わせ。
中にポール・ウィリアムを使ったシロップでコンポートにした洋梨が入っています。
トップは、ヴァニラのシャンティと洋梨を可憐に飾って。

濃厚なキャラメルポワールではなく、淡い清らかな味わい、といってもいいキャラポワに、松の実の香りを合わせるというのは…、ある意味、大胆。

では、一口。恐る恐る食べてみると、あら、意外。
キャラポワの個性を壊さず、無理なく個性的な香りが寄り添っているのです。

ふわふわと優しい口当たり、淡い柔らかな味わいを壊さないような、松の実の香りと食感がアクセントになっています。全体が溶け合うというより、軽い対比が生まれ、お互いをイキイキと輝かせるといった働きでしょうか。

キャラメルが洋梨と松の実を繋いでいるのかな。ふむ、いいですね。





●『グリオットピスターシュ』   3×8cm 高さ4.8cmほど。
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下からヘーゼルナッツ風味のダクワーズ、ミルクプラリネのフィアンティーヌ、グリオットチェリーのコンフィチュール(煮詰めたもの)。
そして、ピスタチオのムース、ピスタチオのシャンティ。

5層構造で、こちらのケーキとしては複雑な部類に入るのでしょう。

が、上2つはピスタチオが共通、下2つは生地としての役割とナッツ系の香りが共通ということで、やはり、シンプルに素材の持ち味をストレートに伝える味わいが目指されているようです。

ピスタチオの油脂の旨味が茫洋と広がり続けようとするのを、煮詰められ凝縮されたグリオットの酸味が、ギュッと引き締め。

食べ進む時にグリオットの酸味に出会った瞬間、キラッと輝くような嬉しさが味わえます。
これまた、いいですねえ。





●『フォレノワール』   径6cm 高さ5.5cmほど。
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ビスキュイショコラに、アマレット漬けのチェリー入りのチョコクリーム、カスタードベースのアマレットのバヴァロワ。
表面は、チョコレートのコポーで覆われています。
そして、チェリーの飾り。

元々、フォレノワール(シュヴァルツヴァルダーキルシュトルテ)は、生地が印象に残るお菓子なのですが、こちらのものはほとんどクリームとバヴァロワ。
底生地と中生地は薄く、存在感が希薄。口溶けが軽くなった分、お酒の選び方もキルシュから、より軽いアマレットへ。

定番の味わいが軽やかに変身。
よりマイルドに甘やかな世界になっているのは、キルシュのシャンティがアマレットのバヴァロワに置き換えられているからでしょうね。

ビスキュイショコラの重厚さをキルシュのキレの良さで食べさせるというフォレノワールの考え方からすると、許される範囲ぎりぎりのアレンジ。
マイルド側へのアレンジですが、じつは掟破りの挑戦意欲満々の作品と見ました。やりますね。





どれも凛とした表情のケーキが並んでいて、清々しい思いがします。シェフも人柄が清潔。とても気持ち良く過ごせるお店ですね。
地階にありますが、半地下的な構造で外の光が間接的に差し込んで来るのが、気持の良さの一因でしょうか。すぐにリピートしたくなってきました。また、お伺いしますね。



●『キャラメルポワール』367円  『グリオットピスターシュ』420円  『フォレノワール』420円

●「ジヴェルニー パティスリー オ ジャポン」
 兵庫県西宮市北名次町10-12夙川サニーハイツB1F  TEL0798-74-5007    定休日/水曜  営業時間/10:00~19:00

※ブログ「パイ日和」では、このお店のパイ菓子を紹介しています。