はなかご(1)『バゲット トラディショネル』『赤ワインのパン』

京都、四条烏丸から北へ上がって、烏丸の通りを挟んで六角堂と対象の位置というあたりにあるパン屋「HANAKAGO」。
“はなかご”という美しいネーミングはどういう趣味なのかと思っていたら、かつての教え子(「アトリエミトン」にいたフクちゃん)から、製菓学校の“花籠”先生だと教えて貰った。にもかかわらず、訪問が延び延びになってしまった。
というのも、最近の京都コースはシェフとのおしゃべりタイムが長くなる傾向があって、今日こそは寄るぞと思っていても、最後に予定していてタイムアップになってしまったケースが何回もあったから。
それに懲りて、今回は最初に立ち寄ったという次第。


●『バゲット トラディショネル』   36.5×7.5cm 高さ5.5cm 280gほど。画像


全粒粉40%、北海道の“はるゆたか”を使っているとのこと。

たっぷり全粒粉が入っているので、クラムはややボソッとする感はあるけれど、それを補って余りある香りの豊かさを手に入れている。
外皮などの雑味部分が独特の香ばしさを醸し出してくれているのだ。

クラストはやや薄めで、軽くサックリとした歯切れの良さを狙っているようだ。
噛み締めるほどに味わいが豊かになってくるのも全粒粉のいいところ。






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これだけ味わいが深ければ、コンテやミモザなどのハード系の濃厚な味わいのチーズと相性がいい。
軽くトーストしてサックリ感を強調した上で、カフェオレとともに、というのもいいかな。










●『赤ワインのパン』   14.8×7,5cm 高さ5cm弱 150gほど。
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こちらの看板商品。

水を使わず、赤ワイン(カベルネソーヴィニオン。酸味が少なくて、色付きのいいもの、という選択)で捏ねている。
焼くと香りも酸味も飛んでしまっていて、ショッキングな見掛けを残すのみ。

カシューナッツ、セミドライのレーズンとイチジクがたっぷり練り込まれた具沢山のパン。
レーズンとイチジクの甘い味わいがメインで、カシューナッツは食感の柔らかなアクセントといったところ。
直接的には感じないけれど、赤ワインも隠し味的に奥行きに貢献しているのかもしれない。

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生地はふっくらとした柔らかさが魅力。

バターを塗って食べると、ほとんどフルーツケーキ。
おやつとして十分に楽しめるね。







こちらの紹介記事で、ホテルやレストランに卸している、という書かれ方をしているものに続けて接したが、本人に聞いたところでは、店売りがメインで卸はほんの一部とのこと。やっぱり店のことは直接確認しないと分からないものだね、
花籠さん、名前から相撲部屋をイメージしてしまうけれど、ご本人いたってスマート。明るくにこやか、人を逸らさない人柄で、生徒たちから慕われていたのも当然だろうと納得がいく。店名の肩書きに coquin (茶目っ気のある、いたずら好きな)とあることからすると、かなり自覚もあるようだ。

(※パソコンの故障で、訪問から1ヶ月遅れという、異例の掲載となったことをお断りしておきます)



●『バゲット トラディショネル』315円  『赤ワインのパン』380円(いずれも消費税増税以前の価格)

●「L'atelier de coquin HANAKAGO」
 京都市中京区新町通六角東入ル玉蔵町129-3  TEL075-231-8945  定休日/日曜、ほか不定休  営業時間/7:30~18:30