明治100%Chocolate Cafe(1)『シングルビーン5種テイスティング/エクアドル、ペルー

チョコレートの祭典、狂奔を極めたヴァレンタインデーも終わりましたね。
大騒ぎを横目で見て知らんぷりを決めていたのですが、数年前からの女性が自分のためにチョコを買うマイチョコブームは、我が意を得たりと思っています。
まァ、私イワモトはもともと誰かに贈ることはなく(時おり親に送っていただけでした)、食いしん坊の自分が純粋に味わう“自分チョコ”のために購入していたので、やっと時代が追いついて来たか…というエラソーな視点で14日を眺めています。

その矢先き、男性にもマイチョコが飛び火したと見え、クボタが百貨店のチョコレートフェアにいそいそ赴き、何やら自分用に買ってきたのです。ふむ。
一人で食べるのは良くないよねぇいつも分け合って食べているよねぇと優しく諭して、一緒に味わったのでした。
もちろん、私も大賑わいの百貨店2店舗をうろうろして疲れ果て、ついにふらっと立ち寄った薬局で健康志向のチョコを購入するという暴走をしてしまったことを付け加えておきましょう。たはは。


◎100%Chocolate Cafe
画像
明治が、東京の京橋ビルに展開しているチョコレートカフェ。じつに56種類にも上るタブレットチョコが味わえます。

いくつかのグループに分かれています。
産地別のシングルビーンズ/砂糖の種類別/ミルクの種類別/和の素材/ヨーロッパ風味/歴史回顧。
その中のシングルビーンズから、5つを選んでいます。

今やビーントゥーバーが大流行り。ショコラティエが豆で購入して焙煎から仕上げまでを自分で行うということが、他のショコラティエと差を付ける決め手になるということのようです。

ということで、シンプルな板チョコがテイスティングがしやすいという理由で板チョコに注目が集まっています。板チョコでは安っぽいのか、タブレットと呼んでいますね。阪急百貨店の“チョコレート博覧会”では400種類も集めて来ていたそうです。ひゃあ!
ここまで来ると、よほどの専門家でないと何が何やら区別は付かないし、購入のための選択能力が奪われてしまいます。


画像ここで、少しマーケティングっぽいお話をチョコっと。

アメリカの心理学者シーナ・アイエンガーの「選択の科学」(人生におけるさまざまな選択の場面についての研究書)によれば、消費行動において、ある一定数を超えると人間は判断停止の状態に陥り、購入能力を失うことが述べられていました。
ジャムの話が有名ですが、読んだ時、私は自分の強い分野であるお菓子を想起して選択購入を考えたので、ふーむそうかしらん、どんなに多くてもパッと理解できそうだなと少し疑問に感じたものです。
しかし、ここ数年来の凄まじいまでのチョコレートの品揃えを前に実体験して、はじめてその理論に納得したというところです。

クボタもまさにその判断停止にしっかり嵌ってしまい、以前から知っていた明治のシリーズに頼り、なによりリーズナブルな価格でテイスティングできるということを喜びとして買ってきたのでした。根っからのカタログ派の彼には、産地の名前(シングルビーン)が22種類も揃っているだけでそそる度が高いのかもしれませんが。

もちろん、百貨店の販促を否定しているわけではありません。なにしろ百花繚乱の役割を担っていますし、種類の多さ選択肢の多さといった話題性(他にも切り軸を変えたり、話題の人物に焦点を当てたり…)をアピールすることで、集客を図っています。パフォーマンスが必要なのです。実際、多くのお客さんで賑わっていましたし、楽しそうでしたしね。

やはり、その人にとって強い分野は選択肢が多くても、楽しく買い物ができるのではないかなとも思います。
私はお菓子ならどれだけ多くてもできそうな気がするし、クボタはクラッシック音楽(オペラは除く)なら膨大な情報の中から嬉々として選んでいます。
チョコレートの祭典を体験することで、そういう専門的情報に慣れたショコラ通のお客さんが年々増えていっているのかもしれませんね。


画像
●No.9 『スルデラゴ』   4.9×4.9cm 厚み0.5cm 14gほど。
ドモーリ社で食べたことのある産地のもの。ドモーリ社は70%という高濃度のカカオ分であることと、乳化剤など余分なものを一切入れないというスタイル。
それに対してこのシリーズはすべて、62%。
へぇずいぶん甘く感じられます。苦みも香りも強烈で少し食べにくいと感じた豆ですが、甘みがあると逆に食べやすすぎる、と感じたほど。
香りは焙煎の芳ばしさとナッツぽい感じ。酸味は弱めで、口溶けはやや鈍い。

●No.12 『エクアドル』   
ほぅ、これは華やかですね。フローラルブーケ。
説明ではジャスミンと書いてありましたが、よりもっと甘い香り。だけど、香りの強度はそれほどでもない。
食べやすく優しい味わいと思いきや、最後に少しだけど渋みが口に残りますね。

●No.14 『ペルー』     
個性の強いものを食べた後には、ずいぶん大人しく感じられます。まろやかです。
おやっ? カタログには華やかな花の香りと書かれています。
が、沈んだ香りで、花だとすれば日陰の花といったところ。じっと静かに待っているような佇まいが、逆に目立つかもしれません。

●No.16 『ブラジル』    
珈琲だけじゃなかったんですね。ウッディーと書かれています。確かに。
でも、これっておがくず、ハハハ~。いや旧家の匂いと言い直そうかな。渋好みですね。
口溶けは一番良く、なめらかさはポイント高いです。
カカオマス自体の油脂含有量が多いということなのでしょうか。この辺りの種別の差異の理由は不勉強でよく分かりません。

●No.17 『ジャワ』     
これも珈琲どころ。香酢と書かれていますが、まさにその通り。まったくもってどう食べればいいのか見当が付かないですね。
もう一欠片舐めていると…、別の香りを嗅ぎ分けられました。スモーキーフレーバー。
紅茶で云えばラプサンスーチョンのような。
以前にも、インドネシア産のものを食べたことがありますが、相性がいまいちなのでした。ふーむ。

ということで、一口にチョコレートといっても産地によって千差万別の個性を持っていることがよく分かりました。テイスティングというパフォーマンス自体が楽しかったとみえて、クボタも満足顔をしています。
   



さて。お次ぎは、私が買った薬局チョコ。
●「健康フーズ KENKO FOODS」の『DANDY CACAO85』 6.8×19cm 80gほど。
画像
100%ガーナ産カカオマスにビートグラニュー糖のみを加えた板チョコ。
カカオポリフェノール2300mg含有、乳化剤・香料ゼロ、カカオマス85%。
どうです、いかにも健康的でしょ。

85%に少し恐れをなす部分があったのですが、食べてみると、意外にマイルド。それほど苦いとか渋いとかの食べにくさはなく、ごくごくマイルド。

フローラルだ、ベリーだ、ウッディーだといったチョコレート以外の香りは弱く、いかにもよくあるチョコっぽいのは、子供の頃からガーナに慣らされているのかも? などと思ったりもしました。

口溶けはイマイチですが、とりあえず健康効果を信じて良しとしましょう。あはっ!




●シングルビーン5種/各220円  (※内税)
  会場で一番リーズナブルに感じたというのですが、3年前のドモーリ社のものよりグラムあたり5割ほど割高なのでした。
●「100%Chocolate Cafe」(京橋本店)
  東京都中央区京橋2-4-16  TEL03-3273-3184  定休日/無休  営業時間/8:00~20:00(平日) 11:00~19:00(土日祝)


●『DANDY CACAO85』440円  (※内税)
●「販売者/健康フーズ」
  神奈川県横浜市青葉区あざみ野南2-11-24  TEL0120-807111