初登場! 遊菓(1) 『桃のダブルチーズケーキ』『ルリカケスのサバラン』『くるみとイチジクのケーキ』
神戸市灘区、阪急神戸線・六甲駅の北3分ほどのところにある「坂道の小さな菓子工房 遊菓」さん。雑居ビルの看板を丁寧に見ないと見落としますよ。2013年4月オープン。
待ち受けているのは、素材の美味しさを素直に押し出したものばかり。オーナーの中村由佳さん(1961年生まれ)が50年余の生活の中で体験して来た美味しいものの記憶を紡いで、一つひとつ丁寧に形にしているといったところでしょうか。
修業経験がまったくないので、他人のレシピを参照しながら、自分の味覚を満足させるための方法を手探りしているのが実状です。このような素人丸出しのやり方でオープン以来4年間続けられているのは、中村さんのセンスの良さ、ブレない心の強さにあると見ました。
●『桃のダブルチーズケーキ』 辺7.5cm 高さ5.5cmほど。

底はビスケット生地、周りをレアチーズで覆っています。
なかはスポンジ、桃入りのベイクドチーズ、桃のバヴァロワ。
商品名通り、ベイクドの風味の強さとレアの滑らかさをダブルで同時に味わおうという、贅沢なチーズケーキ。
チーズはクリームチーズが主体ですが、ベイクドはパルメザンも加えて風味を強調しています。
ダブルチーズケーキが定番で、季節によって苺や桃のバヴァロワが入るアレンジものが出るとのこと。
普段からダブルチーズの味わいに慣れていると、はっきりその特長を理解した上で桃を楽しめるのでしょうが、初めて食べるとチーズの味わいは意外と控えめで、品の良さに気を惹かれます。優しさが基調にあるチーズケーキです。
中でも、ね~っとりとした食感の良さは特筆もの。ふふっ、独特! バヴァロワの力が大きいのでしょうね。
●『ルリカケスのサバラン』 径6~7cm 高さ6.5cmほど。

ルリカケス?
鳥の名前ですが、魅力的なネーミング。なんと徳之島産のラム酒なのだとか。
“ルリカケス”の存在を知って、以前からご夫婦で一升瓶を取り寄せて愛飲して来たそうです。ははっ、いける口ですねぇ。
30度の原酒と40度、50度のものがあるそうですが、40度のものが圧倒的に香りがキレて(試飲させてもらいました)いて、これを使用。スッキリとしたゴールドラム。
ブリオッシュ生地にラムシロップをたっぷり染ませています。びっしょり。スッキリ感を出すために糖度は控えめ。ほほほっ、アルコール感満点。
私たちはイートインしたのですが、銀紙の器にこぼれたシロップを呑めるように、スプーン付きなのでした。飲んべえには堪りませんなぁ。
●『くるみとイチジクのケーキ』 7×5.3cm 厚み1.3cmほど。

中村さんのナッツ好きが結晶したようなケーキ。
生地は小麦粉をいっさい使わず、アーモンドプードルのみ。干し無花果がたっぷり入り、クルミがチラチラ。
ほかに卵、バター、三温湯、蜂蜜、シナモン。
「冷やしてお召し上がりくださいね」とのこと。
べっとりとした重い食感から、トローリと溶け出して行く生地の食感が得も云われない快~感。
そこへ無花果のプチプチが賑やかに弾け、最初の一口から食べ終わるまで終始刺激しつづけます。胡桃がシャクシャクとほどよく主張。
アーモンドプードルのみなので、より濃厚な味わい。食べ進むほどに味わいが湧き出しつづけるようです。
いゃあ、お見事。
中村さん、水準の高いお店での食べ歩き経験が豊富なのでしょう。ご自分の作り出した味わいに対する客観的な目が養われているように思います。
技術的にはまだまだ初心者というべきでしょうが、味わいの構築に関しては、これ見よがしの独善的なお菓子作りよりは、はるかに熟成度高いと云えるでしょう。
●『桃のダブルチーズケーキ』420円 『ルリカケスのサバラン』330円 『くるみとイチジクのケーキ』250円 (※内税)
●「坂道の小さな菓子工房 遊菓」
神戸市灘区山田町3-2-26六甲SKビル TEL090-1226-0323 定休日/月曜(休日の場合は火曜) 営業時間/10:30~20:00営業時間/10:30~20:00(日祝~19:00)
※ブログ「パイ日和」では、こちらのパイ&タルトをご紹介しています。
待ち受けているのは、素材の美味しさを素直に押し出したものばかり。オーナーの中村由佳さん(1961年生まれ)が50年余の生活の中で体験して来た美味しいものの記憶を紡いで、一つひとつ丁寧に形にしているといったところでしょうか。
修業経験がまったくないので、他人のレシピを参照しながら、自分の味覚を満足させるための方法を手探りしているのが実状です。このような素人丸出しのやり方でオープン以来4年間続けられているのは、中村さんのセンスの良さ、ブレない心の強さにあると見ました。
●『桃のダブルチーズケーキ』 辺7.5cm 高さ5.5cmほど。

底はビスケット生地、周りをレアチーズで覆っています。
なかはスポンジ、桃入りのベイクドチーズ、桃のバヴァロワ。
商品名通り、ベイクドの風味の強さとレアの滑らかさをダブルで同時に味わおうという、贅沢なチーズケーキ。
チーズはクリームチーズが主体ですが、ベイクドはパルメザンも加えて風味を強調しています。
ダブルチーズケーキが定番で、季節によって苺や桃のバヴァロワが入るアレンジものが出るとのこと。
普段からダブルチーズの味わいに慣れていると、はっきりその特長を理解した上で桃を楽しめるのでしょうが、初めて食べるとチーズの味わいは意外と控えめで、品の良さに気を惹かれます。優しさが基調にあるチーズケーキです。
中でも、ね~っとりとした食感の良さは特筆もの。ふふっ、独特! バヴァロワの力が大きいのでしょうね。
●『ルリカケスのサバラン』 径6~7cm 高さ6.5cmほど。

ルリカケス?
鳥の名前ですが、魅力的なネーミング。なんと徳之島産のラム酒なのだとか。
“ルリカケス”の存在を知って、以前からご夫婦で一升瓶を取り寄せて愛飲して来たそうです。ははっ、いける口ですねぇ。
30度の原酒と40度、50度のものがあるそうですが、40度のものが圧倒的に香りがキレて(試飲させてもらいました)いて、これを使用。スッキリとしたゴールドラム。
ブリオッシュ生地にラムシロップをたっぷり染ませています。びっしょり。スッキリ感を出すために糖度は控えめ。ほほほっ、アルコール感満点。
私たちはイートインしたのですが、銀紙の器にこぼれたシロップを呑めるように、スプーン付きなのでした。飲んべえには堪りませんなぁ。
●『くるみとイチジクのケーキ』 7×5.3cm 厚み1.3cmほど。

中村さんのナッツ好きが結晶したようなケーキ。
生地は小麦粉をいっさい使わず、アーモンドプードルのみ。干し無花果がたっぷり入り、クルミがチラチラ。
ほかに卵、バター、三温湯、蜂蜜、シナモン。
「冷やしてお召し上がりくださいね」とのこと。
べっとりとした重い食感から、トローリと溶け出して行く生地の食感が得も云われない快~感。
そこへ無花果のプチプチが賑やかに弾け、最初の一口から食べ終わるまで終始刺激しつづけます。胡桃がシャクシャクとほどよく主張。
アーモンドプードルのみなので、より濃厚な味わい。食べ進むほどに味わいが湧き出しつづけるようです。
いゃあ、お見事。
中村さん、水準の高いお店での食べ歩き経験が豊富なのでしょう。ご自分の作り出した味わいに対する客観的な目が養われているように思います。
技術的にはまだまだ初心者というべきでしょうが、味わいの構築に関しては、これ見よがしの独善的なお菓子作りよりは、はるかに熟成度高いと云えるでしょう。
●『桃のダブルチーズケーキ』420円 『ルリカケスのサバラン』330円 『くるみとイチジクのケーキ』250円 (※内税)
●「坂道の小さな菓子工房 遊菓」
神戸市灘区山田町3-2-26六甲SKビル TEL090-1226-0323 定休日/月曜(休日の場合は火曜) 営業時間/10:30~20:00営業時間/10:30~20:00(日祝~19:00)
※ブログ「パイ日和」では、こちらのパイ&タルトをご紹介しています。