ル・グリニョタージュ(7)『ブルーベリーのレアチーズケーキ』『フィナンシエ』『クグロフ』『フロランタ

大阪府箕面市、阪急箕面線・牧落駅から北東に7分ほどのところにある「パティスリー ルグリニョタージュ」さん。
本日後半でご紹介する焼菓子は、岡野シェフにしては珍しい“ザ オーソドックス”というほどストレートな作り方。原典の美味しさを確認したいということのようです。


●『ブルーベリーのレアチーズケーキ』  径6.5cm 高さ7.5cmほど。
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以前(「アコンパニエ」時代)にいただいているのですが、姿が円錐形に変わっているし、構成もやや変わっているようなので再度ご紹介しましょう。

いまどきレアチーズケーキは珍しくありませんが、こちらほどプチガトーとしての完成を目指したものは数多くはありません。

下から、クルミのビスキュイ、その上にカシスのジャムを塗り、フロマージュブランのムース。
ブルーベリージャム風のものが多めに射込まれています。その上にはアーモンド生地でしょうか、アンビベされたキルシュのような香りが(この辺りは説明が無かったので特定できません)結構目立っています。
周りには、クランブルが11個。トップにフランボワーズ。

ほとんどの場合、生地は保形性のために使われていて、むしろ食感のじゃまという扱いです。ところがこちらはクルミのビスキュイという個性的な生地を選び、しかも分厚くしてはっきり主張させています。
チーズのムースはフロマージュブランを使っているので淡白ですが、微かにレモンで補強。

核になるのが、中に射込まれているブルーベリーとブラックベリー。これも味わいが弱いものが多いので、日によってカシスやフランボワーズで酸味を際立つように手間を惜しまず、ピンポイントの味を求めています。
ブルーベリー、ブラックベリーは砂糖とペクチンを加えて煮立ててコンフィチュール風。が、糖度は大分控えて、酸味が立つようにしているのです。

おかげでさっぱりと清らかなチーズケーキなのに、印象に強く残るものになっています。
ふわふわの優しいフロマージュブランに、クルミのビスキュイ、そして、紫色のベリーの爽やかさ。
で、完結しそうなところへ、“ちんすこう”タイプのクランブルのザリッ感のアクセント。

なんとも、岡野シェフらしい繊細で手数を惜しまないレアチーズケーキ。やはり、やりますな。



●『フィナンシエ』   3.2×6.2cm 厚み2.5cm 30gほど。
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以前は溶かしバターを使っていましたが、今回は焦がしバター。

「へへっ、変えたんですよフィナンシェ」とのことで、ならば食べねば。ふむふむ、やっぱりブールノワゼットの香りはいいな。

210℃という少し高めの温度で焼いていますが、卵白がモロッとするところまではいっていません。
エッジは鋭く立っていますが、焼き立てすぐという訳ではなかったので、カリッザクッという魅力を味わうことは出来ませんでした。

アーモンドプードルの食感が心地いい。アーモンドに対して1/3量入っているヘーゼルナッツ(ノワゼット)がよく利いて、ナッツ感全開! 
焦がしバターの香りにノワゼットそのものが力を貸しているのかもしれませんね。



●『フロランタン』   5.2×6.2cm 厚み1.2cm 30gほど。
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アーモンドのカラメル和えは結晶化させてカリッと。
パートシュクレは薄めでサクサクさらさら軽く歯切れ良く。

カラメルがヌッチャリしているものや、分厚い生地、ふっくら生地など、世間ではタイプがさまざま。シェフも私たちも意見が一致したのは“オーソドックスパターン”が美味しいということ。

カリッ、サクッ! と食感が弾けると同時にカラメルとアーモンドの芳ばしさが飛び出してくる、この魅力に尽きますよね。素晴らしい出来上がりです。




●『チョコレートのクグロフ』   幅4.5cm 高さ7.5cm 40gほど。
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クグロフの定義もあやふやですね。
クグロフで有名なアルザスではほぼ醗酵生地、と以前聞いたことがありますが、もちろんケークタイプのクグロフもあります。

シェフはクグロフと名付けるからには、せめてベーキングパウダーは使わないという線を守りたいという。イーストは使っていないけれど、グルテンとメレンゲ、バターの力で気泡を作っているとのこと。
ちなみに材料は粉、バター、チョコ、卵黄、メレンゲ。

定義はどうあれ、この生地の美味しさは特筆ものです。
ふわっ、モロモロと軽く儚いほどの口当たり。それを感じた時にはすでに、トロ~ッと溶けはじめているほどの口溶けの良さ。そして圧倒的なチョコの甘い香り。たっぷりの甘さですが、繊細な美味しさを感じさせるところが、さすが。

カットではなく、ホールで心ゆくまで堪能したいな。



●『ブルーベリーのレアチーズケーキ』540円  『フィナンシエ』200円  『フロランタン』250円  『チョコレートのクグロフ』260円    (※内税)

●「パティスリールグリニョタージュ」
  大阪府箕面市西小路3-1-9  TEL 072-725-6600  定休日/水曜  営業時間/10:00~20:00

※ブログ「パイ日和」では、こちらの焼きっぱなしのタルトをご紹介しています。