ラクロワ(6) 『パラディ』『アングレーズショコラ』

兵庫県伊丹市、阪急伊丹駅とJR伊丹駅の中間にあるのが「パティスリー ラクロワ」さん。思い切った味わいに定評のある山川大介さんがオーナーシェフ。2011年9月オープンでしたから、もう7年目。
人気店なので夕方には売り切れていることが多く、スロースターターの私たちはここしばらく食べておりませんでした。今回は運良くありつけましたよ、ほっ。


●『パラディ』  2.7×7.7cm 高さ4.9cmほど。
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フレジェの苺以外ヴァージョン。

上下の生地はビスキュイジョコンド。キルシュをたっぷりアンビベしています。底にチョコレート。
間のクリームは、ムースリーヌを生クリームで伸ばしたような感じ。こちらにはリキュールのディタ(ライチ風味)を加えています。

フルーツは盛りだくさん。パイナップル、マンゴー、ぶどう、フランボワーズ、キウイ、ブラックベリー。
食べる部分で味わいが千変万化。

いつもながら山川シェフ、呑めない割にしっかりお酒を利かせていますね。ドボドボ感覚は元「レザンジュ」の三輪シェフを思わせるほど。う~いっ、どっぷり感。
とくにライチ風味が南国ムードを漂わせ、パイナップルやマンゴーのトロピカル感に輪を掛けています。
この逸楽気分や食感のムースに近いような軽やかさに、楽園を感じます。



●『アングレーズショコラ』  器内径4.9cmほど。
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シンプルな姿、美しいですね。

手書きのプライスカードに“チョコレートプリン”と書かれています。
マダムのさやかさんによると、「卵黄を使った本当のプリンにスポイドで生のブランデーを注ぐ『クレームアダルト』と同じ器を使っているので、分かりやすく“プリン”と呼んでいます」とのこと。

アングレーズソースを炊いて、クーヴェルチュールのアルパコとドゥルセを溶かし込んでいます。
表面をカラメリゼし、チョコプラックで蓋。チラッと金箔。

プリンとは言い条、卵で固まるのではなく、チョコレートの凝固力で固まっています。ガナッシュをトロトロにゆるくしたものと思えばいいでしょう。

コンコン、チャリン、とカラメリゼを割って …… チャリチャリ、とろんとろ~ん。おっ、いいねぇ!
最初からトロトロ、なめらかな状態のチョコレートが瞬時に口一杯に広がるので、チョコレートの旨味・たっぷりの甘さに包まれる喜びといったら、もう。
複雑な構成にせずに“流れるようなガナッシュ”に徹しているのが、潔くていいですね。やるねー。



関西でトップクラスの自己主張。明確な「ラクロワ」テイストが伊丹圏外からもお客様を引き寄せています。
個性は客選びをすることになり、地元のお客だけでは足りなくなる危険を孕んでいます。でも逆に、遠くのお客を惹き付ける強力な磁力にもなるという、いい見本ですね。



●『パラディ』580円  『アングレーズショコラ』480円  (※外税)

●「パティスリー ラクロワ」
  兵庫県伊丹市2-2-18  TEL072-747-8164  定休日/火曜・水曜  営業時間/10:00~20:00(売切れ次第)