サ・マーシュ(5)リニューアルオープン! 『パンドカンパーニュ』『ブリエブラン』『ブリオッシュ』

2018年9月15日、「パンと暮らしの サ・マーシュ」さんが、2ヵ月余のリニューアル期間を経て再オープンした。嬉しいね。
製造は西川巧晃シェフ一人の体制なので、従来とは営業日・営業時間も異なっているし、提供される商品もグッと絞り込まれることとなった。「コムシノワ」でシェフに就任して以来、一から十まで一人で作るというのは初めてではないだろうか。完全なる“西川印”の誕生とも言えるね。

午前中はハード系を中心に品出しされ、順次惣菜系やお菓子パンも出して行くというのが1日の大まかなスケジュール。まだまだ一人のオペレーションに慣れる段階にあって、最終結論は見えない状態。
奥様の文さんの話しでは、「パン屋にしか出来ないことを突き詰めて考えると、お菓子パンよりは、まず食事のためのパンということは思っているんですけどね」という大まかな方向性は見えているとのことだが。
営業中は一日中パンを作りつづけているので、お話を訊く余裕もないので、後日、情報を補ってお伝えすることとしたい。まずはリニューアルオープンの速報ということで。(担当/クボタ)


●『パンドカンパーニュ』  径21.5cm 高さ10.5cm 940gほど。
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「コムシノワ」時代からのお得意のパン。私たちも気に入っている。

リニューアル期間中もサワー種をかけ継いで育てていたのだろう。以前と変わらない味わい。
持ち帰るときから芳ばしい香りに気持ちが豊かになった。

1kg近くの大きさで焼くのでクラストがよく焼き込まれて、格別の芳ばしさ。クラムはしっとりとしなやかな弾力を味わえる。

粉の構成でライ麦が入るだけでなくサワー種でもたっぷり入るので、ライ麦は2割近くということだったと記憶している。ほんのりとした酸味とじんわりと湧き出て来る旨味で味わいが深い。
バターやチーズ、スモークサーモンなど幅広い食材と好相性なのも嬉しいところ。




●『ブリエブラン』  39×8.1cm 高さ6cm 340gほど。
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ブリエは pain brie というノルマンディーのパンもあるが、これはクラムがみっしりと詰まった重いパンのようだからおそらく違う。

briller というスペルの“輝く”という言葉だと解釈してみたい。ブランと合わせて“白く輝くパン”。断面は白っぽいしね。

はてさて、バゲットとミルクフランスの中間のようなパン。軽く素直に美味しい。ほのかにミルクっぽい甘さを感じる程度で、小麦粉の味わいをストレートに味わうのに近いと感じさせる。
パリッと軽快な薄めのクラスト、それほど引きの強くないクラムは最小限の個性に絞り込まれた味わいと言えるだろう。

あらゆる食材を受け入れる包容力は大きいように思う。西川流のコッペパンといった位置付けではないだろうか。



●『ベーコンとチーズ、クルミ、マスタードブリオッシュ』  径11.2cm 高さ2.6cm 90gほど。
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甘いおやつパンのブリオッシュにマスタードを合わせるとはね。
甘辛の味わいで奥行きが出ているので、ベーコン、チーズという濃厚な味わいを載せても、まるでたじろがない強さを持ち得ている。
ときおり胡桃の食感がリズムを作り出しているのもいい。

まさにおやつと惣菜パンの中間で、どちらのつもりで食べても満足できそうだ。



「サ・マーシュ」を立ち上げたときから、対面販売に重きを置いているのはパンがどのように食べられるかに責任を持ちたいことの表れ。食べ方提案をして、間違いなく最高の味わいで、という願い。
自分がどんな食事をしたいのかという意識を明確に持って訪れれば、きっといいパンとの出会いが待っているだろう。今後、よりベーシックなパンが中心になりそうなことも考えあわせて、こちらも店の使い方を予め考えておくべきなのだろう。訪問時間の選び方もあるしね。



●『パンドカンパーニュ』1600円  『ブリエブラン』300円  『ベーコンとチーズ、クルミ、マスタードブリオッシュ』250円  (※外税)
●「パンと暮らしの サ・マーシュ」
  神戸市中央区山本通3-1-3  TEL078-763-1111  定休日/月曜・火曜・水曜  営業時間/10:00~18:00