フランス菓子 16区(4) 『シュトーレン』

福岡を代表する老舗フランス菓子のお店「16区」さん(1981年オープン)。看板商品の『ダックワーズ』『マロンパイ』がつとに有名です。
ほかにも季節ごとに種々人気商品がありますが、かつてのワイン貯蔵庫にて10ヵ月も熟成される『ヴィンテージ シュトーレン』(なんと9180円なのだとか)は伝説と言ってもいいでしょうね。ようやくこの季節に福岡に帰省することが出来、なんとかレギュラータイプを入手しました。

2018年の第一弾は、「イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ」さんの『マンデルシュトレン』。第二弾は「シュターン」さんの『シュトレン』。そして最後は、こちら。
東京/代官山(フランス菓子)・兵庫/芦屋(ドイツ菓子)・福岡/薬院(フランス菓子)の三都物語と相成りました。


●『シュトーレン』     31.8×11.2cm 高さ6.7cm 1370gほど。
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わぁ~お! レギュラータイプも木箱入りだ!! ゴージャス!! 
それになんてぇ大きさだ。福岡から持って帰る際、とても重くて重くて…。

こちらのシュトーレンは異常なほどにお高い! というイメージがありました。何人かのパティシエからも「高過ぎますよ」と聞いており、私たちも心の中で同意していました。
が、実際グラム当たりにするとそれほどでもないのです。グラム単位だと、こちらよりお高いお店はたくさんありますぞ。

長く漬け込まれた多彩なドライフルーツ(レーズン、苺、メロン、いちじく、オレンジ、レモン、チェリー)と、シナモンがあぁいい香り。もちろん醗酵やバターの香りもベースをしっかり築いています。
どっしり、しっとりとした生地がいかにも熟成したというイメージ。ヴィンテージだとどれほど凄いのでしょう。

画像このしっとり感・豊潤さを出すのに、色々工夫していることが成分表から手に取るように伝わってきます。
小麦粉、バター、アーモンド、牛乳、ラム酒、砂糖、生イースト。ここまではまァ通常。
生クリーム、苺リキュール、練乳、はちみつ、本葛、オレンジペースト、水飴、などなど、味の奥行きを兼ねていたり、純然たる保湿成分であったり。

ふーむ手が込んでいます。さすが福岡の御大、やるもんですなあ。


画像生地と同量くらいフルーツが入っているので、贅沢なフルーツケーキっぽくも。
でも、生地の目の詰まり方と、醗酵の香りがやはりシュトーレンだと主張しています。バターもたっぷりと滲みていて、じつに濃厚な味わい。

三嶋隆夫シェフらしい力強さと重厚さを感じさせます。恵み豊かといってもいいかもしれませんね。
大きさといい、濃厚さといい、大人の贅沢品です。天晴れ!



私たちは自腹を切って購入しましたが、ギフトで貰ったら嬉しいだろうな。人を驚かせ、喜ばせるツボを心得ていますねぇ。見事なサービス精神、さすが全国に名を馳せる名店です。
福岡はこちらに限らず、すぐれた個人店が老舗へと成長出来る都市基盤があるというべきか、育てる気風があるというのでしょうか。企業化することに長けてしまっている関西では個人店が育たないのが現状。ちょっと羨ましくなります。



●『シュトーレン』6400円(4.67円/g)  (※外税)

●「フランス菓子 16区」
  福岡市中央区薬院4-20-10  TEL092-531-3011  定休日/月曜  営業時間/9:00~19:00