パティスリー リョウ(4)『和栗のモンブラン』『久宝寺ショコラ』

大阪府八尾市、JR大和路線・久宝寺駅からほど近いところにある「パティスリー リョウ」さん。いつの間にやらオープンして12年にもなるのですね。私たちのお付き合いも10年を越しています。沢山のお店とお付き合いがありますが、その中でももっとも安定しているお店の一つです。
隅田龍介シェフはパイ名人なので、ついついパイ&タルトばかりご紹介してきましたが、そのほかのケーキも見過ごすことの出来ない優秀さです。


●『和栗のモンブラン』  5×5cm 高さ7cm 100gほど。
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大好きなモンブランの季節。Ryoさんのモンブラン、ずっと気になっていたのです。
アーモンドパウダー入りのダクワーズのような、スポンジのような、ちょっと珍しい生地を土台に敷いています。その上にうっすらパティシェール、その上にシャンティをたっぷり。そこへモンブランクリーム。トップに小振りの栗の甘煮。

和栗のモンブランで税込400円以内なんて信じられないっ! 600円超えも今や驚く値段ではなくなってきています、ふむ。
しかも、特筆すべきはその高いお店のものより、はるかに和栗らしさ、繊細な香りが活き活きと伝わって来るではありませんか! 

和栗は甘くし過ぎるだけで旨味が消え、風味が無くなる弱さがあるのです。が、程のよい甘さで満足感を出しながら、和栗らしさを全面に押し出すことが出来る腕の良さ。和栗だよ、和栗! 
たっぷりのクリームの滑らかな口溶けも心地いい。ふうぅ、いやはやお見事です。


●『久宝寺ショコラ』  7.8×2.7cm 高さ4.4cmほど。
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ビスキュイショコラサンファリーヌ(?)のような軽い生地が2枚、ミルクチョコとビターの中間のガナッシュが2層。ガナッシュはしっかりした泡のシャンティでムースのような感触も。
生地にもガナッシュにもアーモンドダイスがチラチラと。トップには、クラクランとシュトロイゼルの中間のようなものが載っています。

そう、中間という言葉を多用していることからもお分かりのように、隅田シェフは“これでもか”という極端な味ではなく、温和で口になじむ味、素材の持ち味を明確に発揮させられるベストポイントをつねに追求。
その成果が、チョコ感目覚ましい、軽やかなチョコレートケーキとして結実しています。

食感を加えるのに安易にフィヤンティーヌにせずにアーモンドダイスを選んでいるところにも独自性があっていいですね。トップもクラクランほど自己主張せず、主役を引き立てる口休めになっていて、いい選択。
隅々まで計算されているけれど神経質にならない、楽しく食べ勧められるチョコレートケーキ。繰り返し食べたくなる円やかなチョコ感がいいなぁ、やっぱり。


関西人はレジでお支払いする時、「ありがとう」と言うことが多いですね。私もそうです。もう習慣というか、購入とセットになっている言葉といいましょうか。なにも感じないまま使っています。
ですが、こちらで買うときに「いいケーキを作ってくれて、ありがとう」という気持ちになるのです。隅田シェフの頑張りに、言葉に気持ちが乗っかってくる感じ。地元のお客さんもよく分っていて、足繁く通う方が多いのでしょう。
地域柄、ファミリー向けの品揃えなので、もちろん子供にも食べられますが、むしろ大人をも満足させる味が完成の域に到達してきたように感じます。ますます充実してきていますね。

●『和栗のモンブラン』390円 『久宝寺ショコラ』380円 (※内税)
●「パティスリー リョウ」
  大阪府八尾市龍華町2-1-20  TEL072-999-4717  定休日/水曜  営業時間/10:00~20:00

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