ペルケオ(4)『クリストシュトーレン』

京都、平安神宮の北側の道を東に数分行ったところにあるのが「ベッカライ ペルケオ アルトハイデルベルク」(BACKEREI PERKEO Alt Heidelberg)さん。2009年のオープンですが、2013年にオーナーの中村万里子さんと、やはりパン職人でマイスター資格を持つドイツ人の旦那さんアルトマンさんはいったんドイツへ戻り、たしか後を妹さんが製造、お母さんが販売を担当していました。
2018年になってご夫婦で戻ってきて、再びお店に立っているようです。個性的なパンが揃っていて大好きなお店(パイはドイツ風に本当に白っぽい焼き上がりなのですよ)ですが、しばらくご無沙汰。百貨店でたまたま見つけて、喜び勇んで買ってきました。


●『クリストシュトーレン』  13.3×7.5cm 高さ5cm 200gほど。
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ほおッ、珍しく気泡がありますね。本来、シュトーレンの生地は捏ねずにグルテンを出さないので醗酵しても気泡を蓄えることが出来ずに、ケークとほぼ同じ見た目になるのです。
こちらのものはしっかり捏ねたようで、一見パネトーネのように見えます。お店に電話で問い合わせたところ、「ドイツ人マイスターがやっているのでドイツの方法だと思います」とのこと。ドイツで一般的なのか「ペルケオ」オリジナルなのかはちょっと不確かですが。

perkeo_stollen.jpgさて。薄く纏った粉糖が泣いていますが、気にせず薄く切って一口。
ほほぅ、パンの醗酵の匂い、そう温かな優しさに満ちています。そして、フルーツとラム酒の甘い香りが追いかけてきます。

いかにもパンぽくって親しみの持てる美味しさ。パネトーネほどの引きはありませんが、共通する美味しさがありますね。
シュトーレンらしさは最後に感じられる香辛料の香り。シュトーレンスパイスというドイツから輸入したミックススパイスを使っているそうです。主体はカルダモンやシナモンではないかとのこと。ドイツで“シュトーレンと言えば、この香り”という常識的な香りということなのでしょう。
フィリングはレーズンに、オレンジピール、レモンピール、アーモンドダイス。いずれも小さくカットしたもの。華美にならない程度に、でもしっかり美味しさが伝わってきます。

perkeo_stollencut.jpgリッチな生地ではあるのですが、バターが控えめなのか、さほどベタつかずさっぱりとして甘すぎず、穏やかな印象。
香りもフルーツの美味しさも品良く、しかも食べやすい。

グルテンが出ている分、少し歯応えがあり、噛み締める嬉しさもありますね。この辺り、パン屋さんとしてのアイデンティティが強く感じられました。


シュトーレンを毎年3本以上食べるようになって、ウン十年。記録を取るようになってからでも15年。
じつは、グルテンタイプはお初です。穏やかで優しい味わいでありながら、超個性的! 
ということで、ずっと記憶に残ることでしょう。もちろん、過激さで記憶に留まるのではないところが「ペルケオ」さんらしい。不思議と心温まるシュトーレンでした。

●『クリストシュトーレン』1600円 (※外税) 8円/g(外税計算)
●「ベッカライ ペルケオ アルトハイデルベルク」
  京都市左京区岡崎天王町54-1  TEL075-752-5577  定休日/不定休(年末年始は12月27日~1月9日まで冬休み) 営業時間/9:00~18:00(平日) 7:00~18:00(土日祝)