ラクソン(1)『くるみのプティタルト』『ヌガーミックス』『ミラベルのジャム』『ワインジャム(ワインコンフィビュゼ)』

神戸、阪急神戸線・岡本駅の南出口を出て線路沿いに大阪方面に進んで直ぐのところにある「ラクソン L'accent 」さん。フランスアルプスの麓サヴォア州出身のオリヴィエ サロムさんがフランスの食品と雑貨の輸入商社「フレンチサヴォア」を経営していて、その輸入商品の直売店がこのお店。
地方を丹念に歩いて本当にいいもの、納得できるものを選んでいる目利きの才に恵まれているようです。中には『ワインコンフィ』のように自ら商品開発のアイデアを出し、現地でコンペを開いて優秀なものを生み出す努力をしているものもあるし、輸入した素材を使ってカヌレやタルトを焼いたりもしています。
訪ねた日はまだ自粛中で、小さなお店なので店頭販売だけになっていましたが、ワクワクする魅力的な品揃えです。


●『くるみのプティタルト』 短径3.7~5.1cm 長径4.7~5.7cm 厚み1.8cm 11~20g(全体では16個で210g)ほど。※本来は「パイ日和」で紹介すべきですが、こちらで。
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ペリゴール地方のビスケット屋さん「ルコカル」の製品。胡桃はもちろん、粉や卵など主な材料をペリゴール産で賄っているという、いかにも地域に根ざしたお菓子。
わーっ、大きさもまちまち、なんかいいなぁ。ラフな手作りのタルト台をしっかり乾燥焼し、ヒマワリ油を使っているせいか、カリカリの焼き上がりのところへ、胡桃とヘーゼルナッツのダイスと蜂蜜を和えたヌガーを流し込んで表面が乾く程度に軽く焼いています。
なんとなくもう一つ食べたくなってくる味なので、続けていくつも食べると、タルトに材料表示には書かれていませんがほのかに塩気を感じ、ややくどくはなってきますが、ふふっけっこういけますな。
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乾燥剤や脱酸素材も使わず、お菓子の中にもちろん防腐剤や保存料などは入っていません。それでいてとても長い日持ち。乾燥した気候の土地ではこれだけセックのお菓子は保つのでしょうね。さすがに湿度の高い日本の梅雨を前にセールになっていたのかもしれません。
タルトに関してはこれ以上に美味しいものはいくらでもありますが、どれもこんなに日持ちさせられませんからね。カリカリッとした痛快な食感がずっと保たれていることと、ヌガー部分が十分に美味しいので、ちょっと嬉しくなってしまいます。
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ペリゴールの家庭に常備されている懐かしいお菓子という位置付けではないでしょうか。
パッケージも手作り感があって、好感がもてますね。

そうそう、210gという表記でしたが、量ると230g。不揃いの小さなタルト、愛すべき可愛いコです。


●『ヌガーミックス』 長さ2.8~3cm 1.7cm角 7gほど。
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エクサンプロヴァンスの1887年創業の老舗コンフィズリー「アンドレ ボワイエ」、昔から変わらぬルセットのヌガーです。メレンゲを加えて白く仕上げたものと、カラメリゼして黒く仕上げたもの、2種類。
蜂蜜、水飴、砂糖とアーモンドを混ぜて煮詰めたもの。途中でメレンゲを加えるか、最後まで煮詰めてカラメリゼするかの違いでしょうか。白は軽く口溶けよく、黒は風味が濃厚ですが少し歯に着きます。
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蜂蜜はラベンダーだそうですが、なんて言ったらいいのか…独特の甘やかな匂いが過ります。
販売員の女性の方によると「桜餅のような優しい香り」とのこと。ふむふむ、桜餅といえばトンカを思い出してしまいますが、香りのお菓子と呼んでもいいかもしれませんね。そういえば、エクサンプロヴァンスは香水の名産地。薫りは得意なのですね。


●『ミラベルのジャム』  215gほど。
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今、ちょっと一息入れたいと思った時、ミラベルの紅茶を飲んでいます。その甘酸っぱく爽やかで芳しい薫りに魅せられているのです。
ちなみに京都の「ミャーゴラ」の奥山くんが自分はお茶を飲まないからといって譲ってくれたもの。とても品が良く大のお気に入り。

ミラベルはロレーヌ地方特産の小粒で黄色いスモモ。酸味よりも清涼感のある甘味と香り高さが特長とされています。ロレーヌに1950年創業した「ミラベロー」社の製品。その農園では年間300トン収穫するそうです。
プレザーブタイプのゆるいジャム。加えているのは砂糖とペクチンのみ。スモモについ期待してしまう酸味はほぼゼロ(リーフレットによると、もともとミラベルは酸味は強くないと紹介されています)。

食パンをトーストしてバターを塗って、その上にこのミラベルを。すると、優しいミラベルは負けてしまったので、トーストもバターもなしの白い食パンとの相性が良かったです。
品のいい香りを楽しむジャム。皮もチラッと入っていて、甘いだけでなく残響のようなレベルで酸味や渋みのようなものがあるので美味しいジャムとして楽しめます。


●『ワインコンフィ ビュゼ』  200gほど。
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えーっ珍しい、ワインジャム? 初めての出会いです。
オリヴィエさんがアイデアを出し、コンペを行い、勝ち残ったのがロワール地方のジャム職人フローレンスさん。彼女と一緒に作り上げたオリジナル。彼女、夫がソムリエというアドヴァンスを持っていたようです。

それも納得の美味しさ。とても香りのいいコクのあるボルドーワイン“ビュゼ”にホットワインを作る時のようなスパイス(アニス、シナモン、生姜、ナツメグ)、砂糖、ペクチンが加わっているようです。
甘味もありますが圧倒的なワインであり、ワインそのものの深い香りとともにスパイスの香りにも魅了されます。余韻も長いです。

パンに塗ってももちろんいいし、そのままペロペロ舐めてもうっとり。常備しているカマンベールには、ほほほ~っ、美味しい! 
いやブリヤサヴァランのような濃厚なチーズかブルーチーズにもきっと合うだろうし、赤ワインソースの似合う鳥獣肉にピッタリだと思います。まさに赤ワインソースそのもの(ペクチンでぎりぎり保形されているゆるいジュレ)なのですから。あー、いろいろ合わせたくなるな。お見事です。

ほかに赤のソミュールルージュ、白のコトーデュレイヨン、ロゼのロゼドゥロワールがあります。こりゃ、順番に試したくなるっ、うずうず!


こんなにのめり込んでしまったのは、販売スタッフの船越さんの力によるところ。彼女、東京で食品のマーケッターを職業としていたそうです。ご家族の病気で地元に戻ってきて今の職に。彼女自身、経験豊富なのでこちらの品質の高さ、コンセプトの正しさがよく分かり、お勧めに力が入っているのです。正確な商品知識とマーケティング上の商品力をよく理解しているので、商品メリットの“押し”に説得力が満ちあふれています。
駅から1分以内というとても危険な立地に、最強のスタッフ。なんとも嬉しい、くわばらくわばらです。

●『プティタルト(16個入)』1200円(セール)『ヌガーミックス(2種各5個入)』780円(セール)『ミラベルのジャム』980円(セール)『ワインコンフィビュゼ』1600円  (※内税)
●「ラクソン L'accent 」
 神戸市東灘区岡本5-1-1  TEL078-412-3502  定休日/不定休  営業時間/11:30~19:00